スーダンの学校にドローン攻撃。女子生徒が標的になるこの戦争、さすがにおかしくないか

スーダンの学校にドローン攻撃。女子生徒が標的になるこの戦争、さすがにおかしくないか 世界情勢

学校がドローンに襲われた。また心が重くなるニュースが入ってきた。ガーディアンの報道によると、スーダンのホワイトナイル州シュケイリという村で、爆発物を積んだドローンが中学校と医療センターを直撃し、少なくとも17人が死亡した。犠牲者の多くは女子生徒だったという。攻撃を行ったとされているのは、スーダン軍と3年間にわたって戦闘を続けている準軍事組織「即応支援部隊」だ。これは正直きつい。17人という数字ではなく、そこに座っていた女の子たちの話だと思うと、言葉が出てこない。

3年間続く内戦の実態。少し整理しておくと、このスーダン内戦は2023年4月に始まった。かつて独裁者バシルを倒すために共闘した国軍と即応支援部隊が、権力分担をめぐって決裂し、互いに銃を向けるようになった。スーダンは広大な農業地帯と石油資源を持ち、ナイル川流域に位置する地政学的にも重要な国だ。古代には「クシュ王国」や「メロエ文明」が栄えた地でもあり、文化的な豊かさと歴史の深さは本物だ。その国が今、どちらの勢力も市民を顧みない泥沼の戦争にはまり込んでいる。ドローンを使った学校への攻撃は、現代の戦争がいかに無差別かを見せつけている。なんでこうなるんだ、という気持ちしかない。

即応支援部隊の背景と思惑。即応支援部隊はもともと、ダルフール紛争で民族虐殺に関与したとされる民兵組織「ジャンジャウィード」を母体としている。アラブ首長国連邦などの外部支援を受けているとも言われており、単なる国内の内ゲバでは済まない構造がある。学校や病院を攻撃することで住民を恐怖に陥れ、地域の支配を固めるという戦略は、残念ながら歴史上何度も使われてきた手法だ。女子生徒が通う学校を狙うというのは、教育を受ける機会そのものを奪いにいっているとも言える。さすがにこれはおかしい、というレベルをはるかに超えている。

X上でも広がる怒りと悲しみ。X(旧Twitter)で「least killed after」と検索すると、このニュースに対して世界中から怒りと悲しみの声が上がっているのがわかる。「なぜ国際社会はスーダンに目を向けないのか」「ウクライナやガザほど報道されていない」という指摘が目立つ。確かに、この戦争はメディアの注目度という意味でも「忘れられた戦争」になりつつある。死者数は推定で数万人、避難民は1000万人を超えるとも言われているのに、世界の関心はどこか別の方向に向いている。その構造そのものに、問題がある気がしている。

日本との関係と経済的影響。スーダンと日本の直接的な経済的つながりは薄い。しかし、こうした地域紛争が長期化するほど、人道支援コストが膨らみ、その一端を日本も国連や国際機関への拠出金という形で担うことになる。また、サヘル地帯から紅海にかけての不安定化は、日本の輸送ルートや資源調達にも間接的な影響を及ぼしうる。日本はODAや平和構築支援において長年アフリカ諸国と関係を築いてきた実績がある。その積み上げを活かす場面がまさに今だという見方もできる。平和が売り物になる国は、外交においても独自の役割を持てるはずだ。

ポジティブとネガティブ、二つの行方。ネガティブなシナリオとしては、この戦闘が首都ハルツームだけでなく地方農村部にまで拡大し続け、食料生産が壊滅的なダメージを受ける展開がある。スーダンはかつて「アフリカのパンかご」と呼ばれたほどの農業大国だっただけに、その崩壊はサブサハラ全体の食料安全保障にも波及する。一方でポジティブなシナリオとしては、国際刑事裁判所や国連安保理が即応支援部隊の指導部に対する制裁を強化し、外部支援ルートを断つことで停戦交渉のテーブルが整う可能性がある。アフリカ連合が主導する和平プロセスに、より多くの国際的な圧力と資金が集まれば、膠着状態が動く余地は残っている。

カギは国際社会の「忘れない意志」にある。今後の展望として、最も重要なのは即応支援部隊への外部支援を断ち切ることと、停戦監視の枠組みを実質的なものにすることだと思う。報道が続くことで国際的な圧力が生まれ、停戦交渉への機運が高まるという流れは、過去の事例でも見られてきた。スーダン国民は、文明の歴史を何千年も積み重ねてきた人々だ。内戦がすべてを壊す前に、国際社会が「見ている」というメッセージを送り続けることが、思った以上に大きな意味を持つだろう。このニュースを書いたことが、その小さな一つになればいいと思っている。

出典:Guardian World

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